クロスクラブ


所在地: 久が原4-39-3

 

黒部川第二発電所や小説家・林芙美子邸などの設計で知られ、1930年代から1960年代にかけて活躍した建築家、山口文象(1902年-1978年)が昭和15年(1940年)に自ら設計して建てた自邸である。

 

近代日本建築運動の旗手で、モダニズム建築と和風建築の名手であった。

 

文象が設計した母屋、その対面にトレーラーハウスを思わせる離れ。

 

その間に、アカシアの大木を中心とした素焼きスタイルの中庭とプールがある。

「クロスクラブ」という名称は、自身がプロテスタントであったことと、「人と人が交わる家であってほしい」という願いとの掛詞で、文象本人が名付けた。

現在、2階は住宅として利用されているが、1階はコンサートホールやサロンとして開放され、人々が交わる場所として地域に親しまれている。

■大田区景観まちづくり賞受賞。

■東急池上線開通90周年記念プロジェクト、『生活名所』の一つにクロスクラブが選ばれた。

Photo by 金森祐子